見えない原因



古い木造住宅の、漏水現場での出来事。

現在はテナントの店舗として使用されており、
以前から何度も漏水事案で行っている。

もうお店のご主人とも顔馴染みの関係だ。




近年発生する、年に1~2回の土砂降りには、
必ず漏ったと連絡が入る。

元々の排水の口径が小さく、初期からの問題。

でも昔は今ほどの大雨は滅多になく、
その点についてはどうしようもない。

が、この問題にもこれから向き合っていく。

そう屋根屋さんと相談していた。




先日の雨は、それほどの雨量でもなかったが、
漏水したとの連絡が入った。

すぐに確認に行くと、結構な漏れ方。

これは明らかな原因があるはずと予想し、
後日晴天時に屋根に上がってみた。

10m位の高さを梯子1本で上る。

高所恐怖症の私は、本当は上がりたくない。

でも上がって、自分の目で目視しないと、
本当の原因は分かりにくい。

いくらデジカメで撮影できても だ。




屋根屋さんと上がって、二人でニヤリ。

明らかな原因が見て取れた。

「これに間違いないじゃろう」

「そうですね」

予想通りの展開に、気分が良くなる。

相応の処置を施し、下界に下りる。




ご主人に簡単に状況を説明し、

「今後は、おそらく大丈夫です」

と報告し、早々に撤収した。




ところが、次の雨であっさり漏水した…

何で?

明確な原因があり、それに対処した。

にもかかわらず、前回より漏れ方が酷い。

頭の中が ??? でいっぱいになった。

このままではお店が大変なので、
バケツに雨を導く、導水処置をして帰った。




そして先日、再び屋根屋さんと現場に入った。

屋根瓦の状態は限界を超えている。

このため、瓦にシートを被せてある。

耐用年数5年と言われる特注品。

現在4年目。

遠目には問題なさそうに見える。




漏れた箇所のシートを捲ってみる事にした。

すると大量の雨水がシートから流れ出てきた。

シートの裾は風でなびかぬよう、
内側に折り返して仕舞いをしていた。

そこに大量に水が溜まっていたようだ。




そして、シートを捲ると直接的な原因が。

ひとつは瓦がズレて大きな隙間があった。

もうひとつは瓦が割れていた。

1.jpg

2.jpg




瓦を順番に剥がしていく。

3.jpg

すると、雨が沁み込んだ跡が残されていた。

4.jpg




ここは漏水していた真上に位置している。

勾配がある場合、直上に原因があるのは
運がいい場合に限られる。

そういう意味では、一度は奈落の底に
転がり落ちた身からすれば、幸運であった。

よく見れば、板金が捲れて、
堰のような状態になっている。

5.jpg

これなら雨水を受け、下に流れて下さいと
言わんばかりの悪い状態だった訳だ。




シートで覆われていたために、その下に
あった原因が見えなくなっていた。

目の前にあった明らかな不具合が、
真の原因を見えなくさせていたようだ。

やはり漏水は奥深い。





【続編】

そもそもシートで覆われているのに、
なぜ雨水が入り込むのか?

それはよく見ないと分からない。

シートは新品の時には、折り畳んだ状態で
納品される。

新しい時には全く問題ないのだが、
年月の経過に伴い、弱い部分から劣化が
始まっていく。

それが新品の時の折り目なのだ。

6.jpg

折り目にある黒い点。

これが小さな穴となって水を呼び込む。

これは年数を経過して初めて分かった事だ。






今日の気付き

折り目正しいシートは、時に仇となる…











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