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<<   作成日時 : 2018/12/04 19:56  

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先日、関東からの施主さんと一緒に、瀬戸内海にある
小さな島に行ってきた。

数十年前には、多くの島民が暮らし、賑やかだったこの島。

現在は、高齢化が進み、人口も激減している故郷。

そこにある、実家の状態を見てほしいというのが、
今回の訪問の目的だった。




島に渡るフェリーは一日で三便ほど。

わざわざ関東から来られるため、フェリーの乗船には、
余裕ある計画が必要だ。

ゆとりを持って、島へ渡る桟橋に到着した。

小さなフェリーに乗り、僅か15分の船旅。

目的の島に到着した。




桟橋から目的の家までは、僅かな距離。

その途中、ある光景が目の前に広がった。

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かつては石灰石を掘り出していた場所。

多くの人が働いていたそうだ。

海抜より低い所から、塩水でなくきれいな真水が湧いており、
閉山後は貴重な水資源を活用するため、行政が取得に乗り出したが、
持ち主は寄付を申し入れたそうだ。

この鉱山の近くには、そういった経過を記した
持ち主の名前が刻まれた石碑が建てられていた。




島には、無人となった建物がいくつも存在していた。

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かつては、多くの人が行き交った路地の現在の姿。

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その路地の先に、施主さんの実家があった。

人が住まなくなって、もう二十五年以上も経っているとの事。

予想以上に寂しい雰囲気に包まれていた。




施主さんの案内で、家の中に入った。

クモの巣の多さを想像していたが、思いのほかそれはなかった。

使われなくなった家財道具や、農具がひっそりと残されている。

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今ではほとんど見る事がなくなった五右衛門風呂。

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急勾配の階段。

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昔の人は手摺もないのに、元気だったものだと感心する。




二階に上がり、部屋の状況を確認する。

残念な事に、屋根からの雨漏りが起きているようだ。

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建物の維持には、健全な屋根が不可欠だ。

この状況では、建物の寿命が短くなるのは避けられない。

が、屋根の葺き替えには多くの費用が必要だ。




抜け落ちた縁側。

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その傍には、土に還る寸前の倒壊した建物。

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納屋にも行ってみた。

なぜだが自然な光が差し込んでいる。

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嫌な予感が的中した。

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完全に屋根が抜け落ちている。

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上から見てもはっきりと分かる。

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こういう状況だと、この建物に住む人が居るか、
或いは明確な活用方法がない以上、手をかけるのはどうだろう。

仕事をするにも、フェリーの便数は限られる。

島には宿泊施設もない。

建物がある場所までは、段差のある狭い道が続いている。
(人力に頼るしかない)

条件が厳しくなればなるほど、割高な工事になる。

その正直な思いを施主さんへ伝えた。




「分かってはいたんです。

でもこうして生まれ育った家が、だんだんと朽ちていくのを
見ていくのは本当に辛いものです。

年に何度かは帰ってきましたが、受け継ぐ者は居ない。

でも、その結論を出すのが忍びなくて。

業者の人に見ていただいて、背中を押してほしかったんです」

そう言われると、こちらも込み上げてくるものがある。




少しずつ、方向性がまとまってきた。

「このままにしておくのと解体するのと、どちらがいいですか?」

施主さんの中では解体する方が、けじめをつける意味では、
ひと区切りつけられる、そういう気持ちは十分理解していた。

でも現実的には、解体も簡単にいかない。

その結果、周囲の建物も放置された状態で残っている。

私の思いも、施主さんには伝わっているはずだ。

「最終判断は、お任せしますよ」

それ以上を言う必要はないと思った。




帰りのフェリーの到着には時間があった。

日常の生活の中で、こうすると決めてそれが実行できない事、
そうそうある訳ではないが、ここでは違った。

帰ろうにも、その手段がないのだ。

「こんな時間、あんまりないでしょ」

言われる通りだ。




すると海岸の方に案内された。

昔も今も、この狭い空間は姿を変えずに残っているそうだ。

この場所を私に見せたかったそうだ。

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「子供の頃は飛び跳ねていったもんです」


その先に広がっていた、寂しそうな海岸。

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「昔はここで車エビの養殖が行われていたんです」

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その面影は残ってはいない。

養殖場の廻り。

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目にする光景のどれもが寂しさを感じる。




現在の日本では、過疎化が急速に進み、こういった景色や
空家問題があちこちで起こっているが、現実に触れると、
何とも言えない気持ちになった。

過疎が進む島だったが、遠くから眺めてみれば、
心が落ち着くいい島に思えた。




そういった島々が多く存在する瀬戸内海の眺め。

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今日の感想

ひと言で表せない、現実















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